ヒュッゲの次に来そうなデンマーク語とは?
世界的に注目を集めているデンマーク語のHYGGE(ヒュッゲ)。
ヒュッゲとはデンマーク語で《幸せ・満足感・心の安らぎ》を感じられる雰囲気のこと。
ヒュッゲは2016年イギリスで流行語大賞候補にあがりました。また、翌年2017年にはオックスフォード辞書に【ヒュッゲ】という言葉が掲載され、それ以来多くの記事や書籍で取り上げられ世界的に注目を集めています。
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ヒュッゲについてより詳しく知りたい方はこちらもどうぞ😊
そんな世界的にブームとなっているヒュッゲですが、ヒュッゲにつづいて注目を浴びそうなNEXTデンマーク語があるという興味深い記事を発見しました👀✨
今回はヒュッゲの次に来そうなNEXTデンマーク語をご紹介したいと思います!
1、 次に来そうなNEXTデンマーク語は?
《HYGGEは世界に旋風を巻き起こした。次はpytと言うことを世界に発信するべきだ》
ヒュッゲの次に世界に旋風を巻き起こしそうなデンマーク語がある。
それはPYT(ビュット)という言葉だ。
2018年にデンマーク・ライブラリ委員会が発表した「デンマーク人のお気に入りの言葉」でpytはグランプリを獲得した。
デンマーク・ライブラリ委員会のスティーンボーディング・アンダーセン会長はpytが選ばれた理由に「ストレスの多い私たちの生活を反映しているのでしょう。私たちはよりシンプルでリラックスした生活を望んでいます」と見解を述べた。
また、デンマーク人の心理学者かつ作家のマリエ・ヘルベー・ラーセン氏はpytの意味について「pytという言葉は英語に直訳できません。pytには起きた出来事を受け入れて焦点を移す意味があります。ままならない出来事に対して過剰に反応する代わりに、一歩引いて考える。非難するのではなく、手放して前進するべきであるというニュアンスがこの言葉には含まれています」と述べている。
参考にした記事⇩⇩(2019年5月掲載)
2、PYTの意味と使い方
記事の内容をご覧頂いたところで、PYTは日本語では一体どういう意味なのか、そしてどんなシチュエーションで使われるのかをご紹介したいと思います。
*PYTとはどういう意味?
日本語だと【気にしない・考えても仕方が無い・まぁいっか・どうってことない】という意味です。
*実際にはどうやって使われるの?
このpytという言葉は、人が失敗したときや間違いをしてしまったときなどに使われますが、実際にはpyt単体だけではあまり使われません。
どのように使われるかというと、
- pyt med det(ピュット メ デッ)
- skidt pyt(スキッド ピュット)
- skidt pyt med det(スキッド ピュット メ デッ)
というような感じでセンテンスで使われることが多いです。
skidt pytとskidt pyt med detはfuck it(どうでもいいや、なんとでもなれ、気にしない)のようなニュアンスです✏️pyt med detよりもカジュアルな言い方になります。
*どんなシチュエーションで使われるの?
例えば・・
①乗ろうとしていたバスに乗り遅れてしまった時🚌
そんなときに一緒にいた友人が一言
"Pyt med det! Vi kan tage den næste bus."
「まぁいっか。次のバスに乗ろう」
②友人から借りた折りたたみ傘をカフェに忘れて来てしまい友人に謝罪した時🌂
そんなときに傘を貸してくれた友人が一言
"Skidt pyt med det! Jeg har bil, så jeg bruger ikke paraply så ofte. Jeg kan bare købe en ny hvis jeg får brug for det."
「気にしなくていいよ!車があるし傘を使うことはほとんどないから。必要ならまた新しいのを買えば良いしね」
ちなみに②は実話です。傘を忘れてきてしまったと謝罪した時、友人は少し落胆していましたが、怒らずに気にしなくていいと言ってくれたこと、そして申し訳なく感じている私の気持ちを汲み取り、「また必要なら買えば良い」と大した問題ではないと私に感じさせる言葉を選んでくれた優しさに感動しました😳✨
3、PYTはデンマーク人的メンタリティの象徴?
デンマーク人を見ていると、ポジティブで物事を引きずらず切り替えが早く、潔くてさっぱりしている人が多いなという印象を受けます。(それぞれの人の性格もあるので全てのデンマーク人がそうだとは思いません)
pytはたった3文字の言葉ですが、この言葉の中には、そんなデンマーク人の気質やデンマーク人的メンタリティが反映されているのではないかと個人的に思います。
pytという言葉には、起きてしまったことは受け入れる。しかし、その事象に対して執着せずに気持ちを切り替えて前に進む。今更どうにもならないことをずっと引きずってストレスを抱えるかわりに、現実を冷静に受け入れ一歩引いてみる。
という意味が含まれています。
つまり、現実は受け止めるが、物事を深刻に捉えすぎない。そして一旦自分を客観的な状態に置いて、別の解決策や代替え案を見つける。
こういったメンタリティがデンマーク人に根付いているからこそ、pytという言葉は生まれたのかもしれません。
日々生活していると、何かに失敗して落ち込んだり、人から言われた些細な言葉に傷ついたり・・・いちいち小さなことで悩んでしまいますよね😔そんなときは"pyt”と言って、デンマーク人のように物事に執着せず前向きに過ごせたらなと思います😊✨